アメリカがイランへ追加攻撃。米国株は暴落する?今後見るべきポイント

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こんにちは、とっぽです。

アメリカがイランへの追加攻撃に踏み切ったというニュースを見て、正直ちょっと手が止まりました。「これ、米国株暴落するのでは」「新NISA、いったん売ったほうがいいのでは」と頭をよぎった人、僕だけじゃないと思います。

ただ結論から言うと、僕は今のところ、このニュースだけを理由に米国株を売るつもりはありません。この記事では、なぜそう考えているのか、そして「暴落するかどうか」より先に見ておきたいポイントを整理してみます。

この記事は筆者個人の見解であり、特定の銘柄・商品の購入や売却を推奨するものではありません。中東情勢は流動的で、この記事で書いている状況は今後短期間で変わる可能性があります。最新の一次情報は必ずご自身で確認してください。投資判断はご自身の責任でお願いします。

アメリカとイランの間で何が起きているのか

まず、今の状況をざっくり整理しておきます。ここでは政治的な是非には踏み込まず、投資に関係する部分だけ拾います。

報道によると、アメリカはイランのミサイル関連施設などへの攻撃を継続しているとされ、イラン側もこれに反撃する動きを見せているようです。緊張が高まるなかで、市場が特に警戒しているのがホルムズ海峡です。

ホルムズ海峡は、ペルシャ湾から出るタンカーが必ず通る狭い海域で、世界の原油輸送のかなりの部分がここを通っているとされています。イランはこの海峡に面しており、過去にも緊張が高まるたびに「封鎖するのでは」という観測が繰り返し出てきた場所です。

今回も、攻撃の応酬が続くなかで、ホルムズ海峡の通航に対する警戒感が強まっているという報道が出ています。それを受けて、原油価格は上昇する場面が見られているようです。

ここでいったん整理すると、投資家にとって重要な連鎖はシンプルです。イラン情勢の悪化 → ホルムズ海峡への警戒 → 原油価格の上昇。この先どこまで進むかは誰にもわかりませんが、まずこの構図を押さえておくと、ニュースの見え方が変わります。

攻撃が何回あったか、死傷者がどれくらいかといった詳細は、正直、僕らのような個人投資家がリアルタイムで正確に追い切るのは難しいです。それよりも、「原油とホルムズ海峡がどうなっているか」に絞って見るほうが、投資判断としては現実的だと思っています。

結論、米国株の分岐点は戦争より原油価格

ニュースを見ると「戦争=株価暴落」というイメージを持ちやすいですが、実はそこまで単純ではありません。

米国株にとって本当に怖いのは、爆撃そのものではなく、そこから連鎖する経路です。先ほどの「原油価格の上昇」を、もう一歩先まで伸ばして考えるとこうなります。

イラン情勢の悪化 → ホルムズ海峡の通航が減る(あるいは滞る) → 原油の供給不安 → ガソリンや輸送コストの上昇 → インフレの再加速 → FRB(米連邦準備制度)が利下げしづらくなる、場合によっては利上げも視野に入る → 株式、とくに高PERのグロース株のPER(株価収益率)が下がる。

この経路が実際にどこまで進むかが、米国株の値動きを左右する本丸だと僕は考えています。攻撃の回数や見出しの過激さより、原油価格が実際にどう動くか、そしてそれがどれくらい長く続くかのほうがずっと重要です。

戦争のニュースは普通に怖いです。僕もそこは同じです。でも、最終的に米国株を動かすのは企業の利益と金利です。ここを見失わないようにしたいです。

なぜ原油高が米国株にとって危険なのか

原油高が長引くと、なぜ株価にとって逆風になりやすいのか。理由はいくつか重なっています。

まず家計への影響です。ガソリン代が上がれば、消費者の可処分所得はその分減ります。航空会社や物流、製造業など燃料コストの比率が高い業種は、利益率が圧迫されやすくなります。

次にインフレへの波及です。原油高は輸送コストや原材料費を通じて、幅広い商品・サービスの値段を押し上げやすい要因です。インフレが再び加速すれば、FRBが利下げに動きにくくなります。むしろ、インフレを抑えるために金利を高めに維持する、あるいは利上げの可能性が意識される展開もありえます。

そして金利が上がると、とくに打撃を受けやすいのがNASDAQやAI・半導体関連のようなグロース株です。グロース株は将来の利益を織り込んで株価が高めについていることが多く、金利上昇に評価が敏感に反応しやすい性質があります。戦争そのものより、その先にある金利上昇のほうが、こうした銘柄にとっては本当の脅威です。

ここで大事なのは、原油が「一時的に急騰した幅」より「高い水準がどれくらい続くか」です。1日で急騰しても、すぐに落ち着けばインフレへの影響は限定的になりやすいです。逆に、急騰の幅自体は小さくても、高止まりが数週間・数か月と続けば、インフレへの波及は無視できなくなってきます。

米国株すべてが同じように下がるわけではない

原油高が意識される局面では、業種によって追い風・逆風がはっきり分かれやすいです。

方向 業種の例 理由
追い風になりやすい石油・エネルギー関連、防衛関連、金・資源関連原油高そのものが収益要因になる/有事の資産として買われやすい
逆風になりやすい航空、物流、一般消費財、原材料コストが高い製造業、高PERのグロース株燃料・原材料コスト増、金利上昇に評価が敏感

ここで一つ注意したいのが、ニュースを見てからエネルギー株や防衛関連株に飛びつくことです。すでに原油高や地政学リスクを織り込んで株価が上がったあとに買うと、高値づかみになりやすいです。「今から強そうなセクターを当てにいく」より、今持っているポートフォリオが原油高にどれくらい耐えられる構成かを確認するほうが、僕は現実的だと思っています。

過去の戦争ではS&P500はどう動いたのか

「過去の戦争のとき、株価はどうだったか」も気になるところです。ここは正確な数値を出すというより、あくまで傾向として押さえておきたいです。

湾岸戦争、イラク戦争、米国同時多発テロ(9.11)、ロシアによるウクライナ侵攻、そして過去に何度か起きたイスラエル・イラン情勢の緊迫化。これらのケースでは、開戦直後や緊張が急激に高まった局面で、S&P500が一時的に売られる場面がよく見られました。

局面 株価への短期的な傾向
開戦・緊張急拡大の直後不透明感から売られやすい(数日〜数週間の下落)
その後、戦況や供給への影響が限定的と分かった局面比較的早く値を戻す傾向が見られることが多い
原油供給や景気そのものに深刻な影響が出た局面下落が長引く、あるいは調整局面が続くこともある

ここから言えそうなのは、地政学イベントそのものだけを理由に、米国株が何年も下がり続けるケースは多くないということです。むしろ長期の低迷につながったのは、原油の供給や景気、インフレまで実際に壊れてしまった場合です。逆に、戦闘や緊張が続いても、原油供給や企業業績への実害が限定的だと市場が判断すれば、株価は比較的早く落ち着きを取り戻す傾向があるように見えます。

ただし、これはあくまで過去の傾向であって、法則ではありません。「過去はだいたいすぐ戻ったから、今回もすぐ戻る」と決めつけるのは危険です。今回のイラン情勢がどちらの経路をたどるかは、まだ誰にも分かりません。

今後の米国株を3つのシナリオで考える

現時点でどのシナリオになるかを断定することはできません。ただ、頭の整理として3パターンに分けておくと、ニュースに振り回されにくくなります。

シナリオ イラン情勢・原油・金利 米国株への影響
楽観 攻撃が短期間で縮小し、交渉が再開される。原油価格が落ち着く 一時的な下落のあと、比較的早く戻りやすい
中立 攻撃は続くが、ホルムズ海峡の通航は維持される。原油高がじわじわ続く 指数全体は横ばい気味。業種ごとの明暗が広がる
悲観 ホルムズ海峡の通航が長期間にわたって停滞する。原油が急騰し、インフレが再燃する S&P500やNASDAQが大きめの調整を迎える可能性がある

大事なのは「どのシナリオが当たるかを予想して売買する」ことではなく、「今どのシナリオに近づいているかを、あとから確認できる状態にしておく」ことだと思っています。悲観シナリオが現実になると、株価の下落と金利上昇・景気悪化が同時に来る可能性があり、そこが一番怖いところです。だからこそ、シナリオが変わったことに気づけるように、次の章で挙げる数字だけは定期的に見ておきたいです。

今後チェックしたい4つの数字

ニュースの見出しを全部追うのは正直しんどいです。会社員として現実的に確認できる数字を、僕は4つに絞っています。

  • WTI・ブレント原油価格:1日の急騰そのものより、「高い水準が何週間続いているか」を見ます。すぐ落ち着けば影響は限定的になりやすいです。
  • ホルムズ海峡の船舶通航状況:「封鎖」という見出しに反応するより、実際にタンカーが通航できているかどうかの続報を確認します。
  • 米国10年債利回り:原油高によるインフレ懸念で、長期金利がじわじわ上がっていないかを見ます。金利上昇はグロース株の逆風になりやすいです。
  • S&P500企業の業績予想:最終的に株価を決めるのは企業の利益です。原油高を理由に業績予想が下方修正され始めているかどうかは、影響の大きさを測る手がかりになります。

VIX(恐怖指数と呼ばれる変動率指数)など、他にも見ようと思えばキリがない指標はありますが、増やしすぎると結局続きません。この4つくらいに絞って、週に1回くらい確認するのが、僕には現実的なペースです。

僕は新NISAの米国株を慌てて売らない

ここまで整理したうえで、今の僕のスタンスを書いておきます。

正直、不安がないわけではありません。ニュースの見出しを見るたびに、普通にざわつきます。でも、追加攻撃のニュースが出たというだけで、長期投資を中断するつもりはありません。新NISAの積立も、基本的には今のペースを続けます。

以前S&P500が最高値圏でも積立を止めない理由という記事を書きましたが、そこで書いた考え方はここでも同じです。相場の先行きを当てにいくより、続けられる金額・続けられる仕組みで淡々と積み立てるほうが、僕には合っています。

ただし、通常の積立と同じ温度感でいいものと、そうでないものは分けています。レバレッジ商品や短期のポジションは、通常の株よりも慎重に見ます。以前SOXLで短期に取りにいって約4.2万円負けた話を書きましたが、値動きが荒い局面でレバレッジ商品に手を出すのは、普段以上にリスクが高いと感じています。

それから、現金が不足している状態で、下落を無理に買い向かうこともしません。急騰したエネルギー株やゴールドを、慌てて追いかけることもしないつもりです。

「何もしない」というより、こういうニュースが出たタイミングは、自分の状態を確認するいい機会だと捉えています。生活防衛資金は足りているか、レバレッジ商品の比率は大きすぎないか、ハイテク株に資産が偏りすぎていないか、近いうちに一括投資する予定があるならタイミングは大丈夫か。こうした点を見直す機会にする、というイメージです。

戦争の展開を予想して売買するより、何が起きても積立を続けられる状態を作っておくほうが、会社員の投資としては大事だと思っています。

米国株を売る判断が必要になるのはどんなときか

とはいえ、「絶対に売らない」と言い切るつもりもありません。状況によっては、保有資産や投資方針を見直す必要が出てくると思っています。

僕が見直しを考える条件は、だいたいこんな感じです。

  • ホルムズ海峡の通航停止が長期化した場合
  • 原油の高騰が数週間〜数か月にわたって続いた場合
  • インフレ予想や長期金利が再び大きく上昇した場合
  • 企業が原油高を理由に業績予想を引き下げ始めた場合
  • 自分の生活費や住宅ローンの返済に実際に影響が出てきた場合
  • レバレッジ商品を、生活に響くほど持ちすぎていると気づいた場合

大事なのは、株価が数%下がったこと自体を理由にするのではなく、自分が投資を始めたときの前提が崩れたかどうかで判断することです。ニュースの見出しの怖さに反応するのではなく、原油・金利・企業業績という中身が実際に変わったかを見る。ここを分けておくと、慌てて売って、あとから後悔することを減らせると思っています。

まとめ|追加攻撃よりホルムズ海峡と原油を見よう

アメリカのイラン追加攻撃というニュースだけで、米国株の暴落が決まったわけではありません。本当の分岐点は、ホルムズ海峡の通航状況と原油価格にあると僕は考えています。

原油高が長引けば、インフレと金利上昇を通じて米国株、とくにNASDAQや高PERのグロース株には逆風になりやすいです。逆に、情勢が短期間で落ち着けば、株式市場は戦争を比較的早く織り込んで、影響は限定的になる可能性もあります。

僕自身は、新NISAや長期保有の米国株を、ニュースだけを理由に慌てて売るつもりはありません。暴落するかどうかを当てにいくより、下落しても保有を続けられる資産配分にしておくほうが、現実的だと思っています。

僕も不安はあります。でも、ニュースを見て売買するのではなく、原油・金利・企業業績を確認しながら、投資を続けていきます。

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